2015年夏(Class of 2017)からの米国MBA留学を目指す、某仕事人の軌跡

2010年6月13日日曜日

海外大学院合格者ジョブフェア潜入レポート

先日、転職エージェントのアクシアムが主催する「海外大学院合格者ジョ ブフェア」なるものに参加してきた。

まず、合格者という時点で明からさまに自分の身分では参加NGだ。

だけど、 なぜ参加できたのか、読者の方は気になるのではないか?

答えは簡単。申し込みフォームを適当に書いて、潜入参加である。(倫理上問題あり なのは知っていたが、ごめんなさい。)

しかし、これは冷やかしで参加したのではない。

自分の場合は、MBA留学に合格次 第直ぐに渡米(USのMBAが基本路線)する、というのが第一優先事項であるため、社費をapplyできる諸条件や社内試験突破などの条件が揃っていれば それを活用させてもらうだろうが、そうでなければ会社を辞めて留学するつもりだ。

となると、今いる会社を辞めて、それ以上に納得いく環境 がMBA留学後に待っているか、を事前調査する必要がある。MBAはあくまで職業訓練場であり、その後のリアルビジネスで戦うことがより重要であるため、 MBAという目先の目標だけで突っ走るのは危険、との考えが根底にある。

自分自身にきちんとリーズニングしておく為には、想像の世界で 「MBA取得後は外資系のカッコいい企業が待っているに違いない」なんてことをほざくのでなく、実データで、どういった企業が、どの様なポストを、どの程 度の待遇で用意しているかを掴んでおくべき。

以上の考えから、Post MBAの転職セミナーの様なものはないのか、とリサーチしていた ら、海外大学院合格者ジョブフェアに辿り着いたのである。

しかし、明からさまな問題は「合格者」が対象であること。参加企業の人事側から 物事考えたら、当然だ。アプリカントはMBA人材になるのかわからないので、呼んでしまったら、費用対効果薄れるわ、場所はとるわ、コンセプトはぶれるわ で、いない方が俄然良い。しかしアプリカント(というか、一個人のエゴ)からすると、将来のJob opportunityがいかがなものか、見ておきたいという見方もある。

ということで、「合格者じゃなくても、ええじゃないか!!」と いうノリで強引に参加することにした。

フォームを見たら、「身分を確認できない場合は参加をお断りします」的なことが書いてあったので、 ここで正直に「アプリカントだけど参加させてよ」なんて書いたらRejectされると思い、仕方なく(ここ強調)、UCLAとか書いて 参加票をゲットすることとなった。

また、このイベントに参加したいもう一つの大きな動機は、ベインキャピタルの堀新太郎氏が1時間程度でゲストスピー チをすると知ったからだ。

今考えているPost MBAの業界として最も有力なのが、PEファームである。

現在、商社で 「事業投資」と呼ばれるスタイルの投資をする部署で働いている。

学生の頃、いきり立って学生で立ち上げた学生向け広報媒体を売るNPO法 人を、法人化しようとした。あまりに無謀だったので結局つぶれたのだが、その時の教訓は、「何も世の中を知らず、腹から湧き出る強い意志もなく、勢いだけ で作った会社は潰れる」ということであった。

企業のトップを張り、事業を自ら組み立てて世の中に貢献していく、こんな自分になりたいと熱 く語ることはあった。
だが、熱く語っても、「じゃ、その事業ってのは何?」「世の中にどう貢献していく?」というのが、正直定まっていなかった。 その「事業」とは何か、については、幸運な人は15歳で偶然見つけるかもしれないし、10年間探し続けて40歳で見つける人もいるかもしれない。或いは探 さないから一生見つからない人だっているはずだ。
こと自分に関しては、抽象論では先のように語れたが、真に定まっていなかったので、企業のトップ を張るにせよ、その企業を育てていく投資家になるにせよ、双方の視点で仕事が出来る「事業投資」というものをやっている商社を選んだ。そして実際、まさに それを手掛ける部署に配属された。

働いて3年、いろんな意味で、商社が言っている「事業投資」の実力、実態、その仕組みが見えてきた。非 常に意味があった3年だ。

MBA留学を考える中で考えた。MBA後は、事業投資で学んだ「投資」と「事業経営」から得たノウハウを活用し て起業するか?
いや、まだ真に腹の底から湧いてくる使命感、それを具体的にぶつける事業が自分の中で定まっていない。では、起業はまだ無理だ。故 に引き続き「投資」と「事業経営」を両輪で手掛けられる仕事をしよう。では、商社で事業投資をやっていて、それを極められるか?理由はあまり具体的には書 けないが、Yesと断言はできない。ならば、より「投資」と「事業経営」を掘り下げて手掛けられる場所はないか?そこで考えが至ったのがPEファームで あった。

実際その道の人間ではないからイメージの世界に留まっているが、PEファームは非上場起業に投資し、上場企業ではできないドラス ティックな経営改革や、成長戦略を打つことで、3~10年程かけて収益性や規模を刷新し、次なるステージへ進ませ、最後に株式を売却することで、案件に よっては莫大な収益を獲得するビジネスモデルである、と認識している。

投資期間が通常3~10年(だと思っている)程と期間が定められて おり、経営に深くコミットし企業をRestructuring(単なる首切りのリストラではない)する、というのは、まさに事業経営の本質を突いているの ではないか、と思っている。

PEファームの中でも、その筋の人に聞くと「ベインキャピタルは別格」というのを耳にし、興味があった。その 社長が講演するとあって、これは絶好の機会と思った。




話は大きく脱線してしまったが、当日は若干の罪悪感と期待 を胸に、土曜の朝10時から参加したわけであった。

まず驚いたのが、参加者の少なさ。50人強ほどであったと記憶している。
単に アクシアムのセミナーに人が集まっていなかったのかもしれないが、年々MBA受験者が減少しているとのことであった。
この理由として、若者の海外 志向が低下している、安定志向が強まっている、と自分は考えており、後者は人の価値観なのであまり口出しできないが、前者については危惧されるべき日本の 課題であると思う。ここでまた脱線すると、何のEntryかわからなくなるので、先に進むとする。

セミナーはまず堀氏のスピーチ。洗練さ れた話振りで、その内容には非常に共感した。堀氏のキャリア、マネジメントに求められる資質、ベインキャピタルの投資Philosophyなど、幅広い テーマで、MBA留学云々より、話自体が興味深かった。

次いで、2つの会場を使って、片方では20分間交代でひたすら企業がプレゼンし、 もう片方では各企業個別ブースで会話をする、という仕立てだった。

自分はあまりの罪悪感に苛まれたので、アクシアムの偉そうな人に話しか け、詫びと事情説明をしたところ、苦笑いしながらも、プレゼンのオブザーバーならOK、と許可をもらえたので、プレゼンを夕方17時までひたすら聞き続け た。

企業はリンクの通りで、 製造業が多かった。
アクシアムがたまたま外資系製造業との取引が多いためか、金融・コンサルが人を絞っていて求人機会が少ないのか、理由は定かで はない。

プレゼンの性質は各社まちまちだったが、やはり製造業だけあって、MBA取得者にはMarketingのPositionを短期 的には求めている様に伺えた。
また、企業によっては、MBA取得者を幹部候補生として迎えるところもあり、2つの話をCombineすると、 Marketing Manegerとして向こう数年間働き、Leadershipを発揮できる人材をSeneior Managementとして活用していく、というところだろう。

PEファームではベインキャピタルだけだったので、午前中の堀氏のスピー チのみだった。



と、潜入レポートはこんなところだ。

やはり、イメージでどこまでも把握しようとするのは 危険で、具体的なこうした機会に身を投じ、具体的な企業名を見た上で、彼らの話を聞き、何を求めているのかを探れたのは良かった。

MBA 後はバラ色の転職機会があると錯覚する人は、(自分も含めて)多いが、現実を見ると、単なるインフレに過ぎないことがわかり、MBA留学に懸ける熱い想い と相殺されて丁度いい具合になる。今回、自分には目先で興味がある企業はベインキャピタルのみであったが、興味があるPEファームだけに突っ走ると、それ はそれで問題になるので、先ずはPost MBAを全体的に捉えるとこういったJob Opportunitiesがある、というのを探る機会としては、投資した時間に見合う内容であった。




以下、堀 氏のスピーチで非常に印象的だった話を、複数記録しておきたい。

「マネジメント(被権限委譲者)が為すきべきは、権限の行使でなく、貢献 への責任を持つことだ」

これは非常に含蓄のある言葉である。役職が上がるにつれ、権限が増えていく。「昇進=行使 できる権限の拡大」と勘違いする人間は非常に多いが、権限の行使によって表面的な組織の行動は縛れても、成長していく活気ある組織は作れない。トップ自ら が顧客の為、部下の為、上司の為、組織全体の為に貢献することを確固たる責任感のもとコミットすると、周囲はそれに呼応して士気が高まる。成功したマネジ メントには、共通してこれが見られる、と堀氏は言っていた。

「企業収益の源泉は、成長である」

これもまた 印象深い一言である。同じ収益でも、既得権益に守られた収益と、新たな価値を生み出したことにより得られた収益は全く違う。世の中の進歩に貢献するために は、既存の収益に依拠するのみならず(これを否定する訳ではない)、新たな価値及び成長から生み出された収益で世界にドライブをかけていく必要がある、と の話だった。

「ベインキャピタルが投資するとき、案件担当パートナーは自己勘定で投資額の10%以上を保有する」

シ ビれる投資スタイルだ。自分の生活かかっているか否かで、責任感と危機感がまるで違うと思う。外資系の投資会社ならまだしも、日系企業でサラリーマンとし て投資・経営に携わっていても、まず自分の生活が脅かされることはない。真に投資に責任を持つためには、仕事が自己の利害が一致しているべきであり、これ を理解しているベインキャピタルは半歩どころか2歩くらい進んだPEファームであると理解した。


さて、このブログ立ち上げ以来、 一度も受験勉強に関するEntryを書いていないことが気に掛かっているので、次回はTOEFL勉強の進捗状況を書いてみようと思う。

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