2015年夏(Class of 2017)からの米国MBA留学を目指す、某仕事人の軌跡

2010年3月16日火曜日

Why MBA?

Why MBA?

今後この質問を、自分自身から、B-Schoolから、家族から、友人から、会社の上司から、恋人から、本ブログの読者から、幾度となく尋ねられるだろ う。

全ての根本となるこの質問。
一旦は固めても、時に再定義し、時にゼロベースで練り直す。
そうして、真に納得いくReasonを確信する。

このブログを立ち上げた時点でのWhyを書いてみたい。

エッセイにでも書きそうな小奇麗に纏まった文章ではなく、時系列で起こったイベントがどうMBA受験を決意するに至ったかを徒然なるままに書き連ねる。



話は飛び石の様に遡る。

学生時代。

まだ未来に対しては、偶然と幸運の積み重ねで如何様にも良い方向に持って行けると思っていた。

そんな脳天気な自分でも、気になるキーワードがあった。

”MBA”

世界の頭脳たちが一同に集い、ビジネスという切り口から日々議論を交わし切磋琢磨する。

そんな環境に何となく憧れを持っていた。

いつかは自分もその環境に身を投じてみたい。
しかし自分は日本生まれ日本育ち。
英語力と言えば、俄にバックパッカーの旅で身につけたハッタリ混じりのEasy English程度だ。

いつかはMBAにも挑戦できるように、英語力や国際感覚を養いながら働ける場所はないか?
その一つの場所として、総合商社があった。

自分の出身大学は、偏差値と言い、ネームバリューと言い、総合商社に入るには相当ハードルが高いレベルであった。

しかし周囲の学生と徹底した差別化を図れる様、あらゆる手を尽くし、難関の門を突破することができた。



そして配属。

担当は国内の某金融事業会社への投資管理だった。

金融事業に今後の活路を見出していたので、それは文句なしの配属であったが、国内担当、というのは若干残念な結果だった。

それから2年半、凡そ海外と接点のない国内Onlyの仕事に従事。いつしかMBAの事など記憶から薄れかけていた。



転機は訪れた。

部長から入社以来初めて個室に呼び出された。

「あのさぁ、君海外で生活することに抵抗ある?」

「いや、全くありません!むしろ本望です!」

「そうか、ふーん、わかった。じゃデスク戻って良いよ。」

一瞬の会話。わざわざこの話をするために個室に呼び出したのか。
いや待て、これは何かあるぞ。そんな思いが過ぎった。

1ヶ月後、また部長から同じ個室に呼び出された。

「あのさぁ、君、コロンビアに行くことに決まったから。」

海外研修生として、半年間海外転勤となったのだ。
ついに手に入れた海外へのチケット。

半年間の海外生活は英語とスペイン語を強化できることを意味していた。
また、日本にいたらついつい行ってしまう合コンやToo muchな付き合い事がなく、自分の時間をたっぷり持てる。

何か有効に時間を使えないか。

海外に出るということで、丁度再び世界を相手に戦う闘志が燃えはじめていた事も重なった。
MBAの準備期間にすればいいのではないか?急速にその想いは強まった。


コロンビアに行く前に、MBAを自分の目で確かめたい。



気付いたときには、もうUCLA Andersonのキャンパスまで辿り着いていた。
2009年9月半ばの事である。

出発の3日前に航空券を買った。下調べなんて殆どしていない。勢いのみ。
土曜日のキャンパスには学生はまばら。授業もやっていなかった。

ナンパ(渋谷でナンパする勇気はありません。)並に軽いノリで手当たり次第に話しかけ、MBAについて根掘り葉掘り聞いた。

続いてStanford GSB。さすがに月曜は授業があるだろう。

キャンパスのカフェテリア付近をウロウロしていたら次第に学生達が登校してきた。

その雰囲気には目を見張るものがあった。

活発に議論する者。
分厚い本を一心不乱に読む者。
友達を紹介しあいネットワーク作りに励む者。

その全てが活気に溢れていた。

たまたま話した相手はシンガポール人のアニキ。
自己紹介をして、何でもいいからMBAの授業に出たいが忍び込めないか、率直に聞いた。

「余裕でしょ」

ありがたいことに、venture capitalの授業を聴講できた。

圧倒された。

一人一人の参画意識が極めて高い。
教授が次々と学生を指名し、意見を尋ねる。
答え云々よりも、その答えに至った思考プロセスを徹底的に検証しているといった印象を得た。

さらにナンパは続き、次はOrganization behaviorを聴講。
ここでは「組織は混血と純血どちらがいいか?」というcase studyを元に混血派と純血派に分かれ、なぜそれぞれの派に軍配を上げるのか議論をしていた。

一人一人の学生の発言にキレがあり、さすがは頭脳層集団だと感心した。

授業の出がけ、「日本人ですよね?」と日本語で話しかけられた。
社費留学で来た方とのことだった。

身近な知り合いがいたことからも直ぐに打ち解け、戦略立案の授業にも聴講させてもらった。
その後はStanfordショップでGSB Tシャツを買うのまで付き合ってもらった。

「いいんだよ。こうやってVisitして、妙なバブル感を維持して受験に励めば、きっとうまく行くから。」

こんな言葉と一緒に、GSBのカリキュラムや雰囲気について伺った。

他にも日本人在校生を紹介してもらった。

「称号としてのMBAより、経験としてのMBAが欲しかった。」

彼女の言葉は刺さった。

自分の将来のキャリアを見つめ直し、「だからMBAに行く」と悩みながら自分なりの答えを導く。
留学中はアカデミックなプロセスを経てこれまでの知識や経験を体系化できる。
留学出口を控え、社費であれば派遣元の会社で今後を如何に生きるかを考え、私費であれば2年間の留学生活をどう未来の就職先に結びつけるか考える。

この経験こそにMBAの価値がある、とその在校生は言っていた。



コロンビアに来てから、まず以 下写真の本を買った。



日本人が解説した本もいいが、ゆくゆくは英語で戦っていかねばならない以上、最初から英語で読んだらいいじゃないか、そんな発想であった。

なるほど、この本のエッセンスは以下と理解した。

・B-Schoolは将来のキャリアゴール自分でを描ける人間を求めている。
・B-Schoolは将来の企業トップや中枢に成りうるリーダーシップある人間を求めている。
・B-Schoolは自己変革を続けるMind setをされた人間を求めている。

以上の様なスクリーニングしているので、大方はそれに当てはまる人間が世界から集まってくるはずだ。

それに、ただ頭が良い集団ではなく、国籍、前職、ジェンダーの観点からもDiviersifyされていて、この環境で2年間を過ごすことの価値が深いのだ と再認識した。



翻って、自分のキャリアとMBAを照らし合わせると、どういった結論が導き出されるか。
Why MBAの核心に一歩近づいてきた。

商社では近年「貿易」から「事業投資(=中長期で企業価値を高めExitする戦略)」と言われる事業に軸足をシフトしている。

自身は事業投資の仕事に約3年携わった。
投資によりオウンリスクを抱え、それと引き替えに経営の細部まで舵取りをしていく。
「投資と経営の両輪」のビジネススタイルに惹かれ、投資と経営に関する知見を更に深めたいと思っている。

それに関する勉強を独学では取り組んできた。
滅法マクロ志向になりがちな自分は、数字という楔でビジネスに型をつける発想を身につけたいと想い、投資やファイナンスを適度な範囲で学べる証券アナリス トに手をつけた。
今は2次試験を間近に控えている状況だ。
他にも経営に関する本を手当たり次第に読んでみた。

ただやはりこのままでは成長に限界を感じるようになった。
経営や投資という高度な「業」を専門に学べる場所で思い切り打ち込みたい。

そんな想いから、「MBA留学」が徐々に自分が次に身を置く場ではないのか、と固まっていった。

同時にキャリアゴールについても考えた。
今は商社で事業投資と呼ばれる、投資と経営のハイブリッド的な仕事に従事している。
日本では一流企業の一角を占めると言われる総合商社。
働いた感想として、事業投資とは、明確な意思決定によって投資先が決まっているのではなく、グループの過去の延長線上の事情などによって決まっていること が以外と多く、投資後も経営的観点から企業価値を向上していく意識が乏しい様に感じた。

投資も経営も「何となくやっている」状況にもどかしさはあった。だが逆に自分がその道のプロフェッショナルになれば地位が築ける、いつかは自分のやりたい 様に事業を展開できる。
そう自分を鼓舞した。

しかし、確固とした年功序列の昇進制度が整っているこの会社で、上記の目標まで達するにはあと30年はかかる。
このまま留まれば給与や雇用の面から「ノーリスクミドルリターン」は手に入れられる。
日本では誰に聞いても「いい会社に勤めていますね」と言われる。不満はない。
だが、この会社に留まることは、自分が望むようなペースでの成長ステップを棄てることを意味していると感じざるを得なかった。

外に目を向けてみると、「投資と経営の両輪」で言えばPEがあり、VCもそれに近いものがある。世界、日本、区切り無くみれば無数と自分がやりたいことを 実現できそうな場所がある。

会社には社費制度があり、これに挑戦する手もある。
外の世界へ飛び立つ踏ん切りをつける意味で、会社を辞めて私費(+奨学金)で行く手もある。
正直、どちらにするかは決めきれていない。

どちらを取るにせよ、世界市場の中で「投資と経営改善」を通じてこの世にValueをクリエイトしていくには、一旦アカデミックな環境で、どっぷりそれら を学びたいという結論に至った。

こうして、第一歩としてのWhy MBAが固まったのであった。
記念すべき第1回目の投稿。

MBA留学への道 -There is a will, there is the way-

道とは、何かを志した時に目の前に現れる未来への光の筋であり、懸命にひた走った末に後ろを振り返ると確かに残る軌跡である。

このブログは、未来~現在~過去を一つの「道」で繋ぐために立ち上げたものである。

将来のビジョンをブログにぶつけることで頭を整理する。
直近のアクションをコミットする。
過去の思考プロセス、受験プロセスが適切であったかを検証する。

ブログを書くことで、これらの便益が他でもない自分に跳ね返る事は明らかだ。
しかしそれは同時に、今後MBA留学を目指す誰かにとっても有益なものとなる筈だ。
だから一般に公開されるブログという形をとることにした。

米国MBA留学という、自身にとって遙か見上げる程高くそびえ立つ壁。
ここから向こう最低4年間(最低準備期間2年間、留学2年間)に亘って、その壁に挑戦する過程を、ここに記すことにする。