2015年夏(Class of 2017)からの米国MBA留学を目指す、某仕事人の軌跡

2010年12月31日金曜日

MBA友の会 忘年会

今年5月に開催された、新Candidate壮行会の企画側で参加して以来、付き合いをさせてもらっているMBA友の会(通称:M友)の忘年会を、この度セットする役目をあずかった。

M友はメーリングリストを受信できる一般会員と、その中から何らかの理由でピックアップされるM友運営を務める幹事メンバーという2つに分けられるのだが、自分は後者にお声掛け頂いたため、忘年会の幹事長をつとめた訳だ。

といっても小規模かつフランクな会で、日比谷のHUBで20人ほどで開催する忘年会であった。

いつもの慣れた顔の方から、初参加の方まで、業界で言えばコンサル、金融、製薬、IT、化学等、色々な人がお見えになった。

特に面白い方にお会いし、店を追い出されるまで熱く語り、感銘を受けたので、それを御紹介。

その方は、Kelloggを90年代(確か94年くらいだったと思う)に卒業し、今は50歳手前、偶然にも自分の直属の上司と留学中の同期だったとのことで、話ははずんだ。

今は某自動車メーカーに勤務しているのだが、09年には東京オリンピック招致活動委員会に出向しており、企画・広報エグゼクティブディレクターを務めたとのことだった。

結果的には敗れてしまったのだが、本気で取り組み、無数の貴重な教訓を得たとその方は言っていた。

一つ印象的な話を紹介。

「何ができていたら、東京オリンピック招致が成功していただろうか」

これを同氏はこう説明した。

「人に何かが伝わり、心が動くには、3つの要素があると思う。①正しい動機、②正しいメッセージ、③正しいプレゼンだ。足りなかったのは③だったと言えよう。」と。

曰く、①については、どんなに大きな会社を育てようが、素晴らしいと言われる政策を打とうが、それが自分の利権獲得を目的としていたり、単なる金儲けを目的としていたら、人は本当には動かない。世界の進歩のため、国益のため、誰かを救うため、そんな純粋な動機からしか、真に人の心を動かすアウトプットは生まれない、という意味だった。

②については、動機がきちんとしていても、それを一人の頭の中のイメージだけに閉じ込めておいて、言葉に落とせないと、人には伝わらないとのこと。

③については、言葉にうまく落とせたとしても、人に伝わるプレゼンをしなければ、効果は相当程度薄れてしまうという意味だ。日本人は③が圧倒的に欠落していると同氏は言った。

国会答弁を見ると演壇に置いた資料を棒読みする政治家が蔓延。企業の社長も手もとのカンペないままスピーチできない人がほとんど。容易に理解できる。

しかし同氏によると、カンペを読むのは世界共通で、プレゼンがうまいと言われているアメリカ人でさえ、その多くがカンペを使ってスピーチをするのだという。

下の写真をご覧頂きたい。




おなじみ、オバマ大統領。彼の目線の先にある透明な板が何かご存じだろうか?

「プロンプター」である。

透明の板に文字が浮かび上がる機材で、オバマ大統領は大小20のプロンプターを所有、演壇の足場や聴衆の位置に応じ複数セットして、さも聴衆に語りかけるようにカンペを見ながら、用意した原稿を読んでいるのだという。

昨年IOCのプレゼンで石原都知事がスイスに飛び、オリンピック候補地の代表者が最終プレゼンを行うというイベントがあった。

これに先立ち、同氏はイギリスのサッチャー元首相専任のプレゼン指導者を迎え、石原都知事にみっちり指導、更にプロンプターをかき集め、正しい動機で、正しいメッセージで伝えようとしている、東京で行うオリンピックの意義を、援護射撃しようとした訳であった。

最終的に石原都知事は、自分のスタイル(=紙原稿+自分の言葉)でプレゼンをすることにこだわった。45分のプレゼンを石原都知事含め12人のリレーでつなぎ、全力を尽くしたが、結果は読者の皆さんご存じの通り、無念の敗退となった。

帰りの飛行機で、石原都知事は、ある明言を残した。

「名もなき同胞の奮闘に、男泣きに泣いた。」と。

この日のプレゼンの為に、同氏を始め、実に多くの実務担当者が昼夜問わず走り回った。プレゼンも練りに練った。やれることは全てやった。その集大成が45分のプレゼン。石原都知事も自らがその一部を担った。まさに、東京を愛してやまない有名無名の戦士たちが、彼国で戦ったのである。

石原都知事はその同胞達をたたえ、元作家らしく、一言を残したのだと。

聞けば聞く程そこにはドラマがあり、一つの目標に向かって走っていくプロジェクトが、最高にカッコよく見えたのだった。

また、MBA留学に直接繋がらないかもしれないが、MBAホルダーが海外で戦って身に付けた精神力、知力がこうして日本の発展の一翼を担っていることを、「MBA」をきっかけに集まったこの会を通して知ることができ、改めて留学への強い気持ちに追い風が吹いた一日であった。

なお、この方は今度首相官邸に転職し、6月18日に閣議決定された新成長戦略(経産省発表)の実行実務部隊として、国家の為に働いていくとのことであった。

「この国を本気でよくしていこうというオジサンがちゃんといるんですから、この国もまだまだ捨てたもんじゃありませんよ!」

と意気揚々と語る同氏を見ていて、自分もこうした先人を追いかけ、世界を相手に戦い身に付けた能力を活かして、国家の為に何かしらの貢献ができる人間になりたいと、切に思ったのであった。(右寄りの人間というわけではないですよ 苦笑)

うーん、年を締めくくるには、これくらい熱い話しの方がいいか!

それでは皆様、よいお年を!!

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